外壁や屋根の塗装は劣化しやすい部分です。

常に直射日光や風雨にさらされる場所ですから、まったく劣化しないようにすることはできません。

そこで大切なのが、劣化現象をいち早く見つけ、適切な方法で補修することです。

では、具体的にどんな劣化現象があるのでしょうか。

チョーキング

チョーキング現象は白亜化現象とも言って、塗料に含まれる顔料の劣化によって生じます。

手で触れると、指に白い粉がつくような壁があるでしょう。

あれがチョーキング現象を起こしている壁です。

文字どおり、チョークの粉のようなものが外壁表面に現れるため、チョーキングと呼ばれるようになりました。

チョーキング現象の原因は、長年風雨や紫外線にさらされたことです。

塗料が寿命を迎える1～2年ほど前から発生しやすく、チョーキング現象によって、塗り替えの時期が近いことがわかります。

ひび割れ

外壁にひび割れが見られるのも、代表的な劣化現象です。

地震や車の振動によって壁に負荷が加わり、それによってひび割れが生じることもあれば、先に述べたチョーキング現象を放置してもひび割れが発生します。

ひび割れが見られる時は、早急に補修を行うべきです。

単に見映えの問題ではなく、雨水がひび割れから建物内部に浸入することで、雨漏りが起こったり、建材の劣化にまでつながったりすることがあります。

また、建物内部がジメジメと湿気の多い環境になるため、シロアリやカビなどの温床になるリスクも高いです。

先に「ひび割れが見られた時は早急に補修すべき：と述べましたが、0.3mm未満のひび割れだとしたら、それほど急を要するわけではありません。

まだしばらくは、塗料の効果は持続するでしょう。

しかし、幅が0.5mm以上になると要注意です。

ひび割れを発見した段階で0.5mm以上ある時は、早急に補修工事を行ってください。

たとえ0.3mm未満だとしても、用心のために、専門業者にチェックしてもらった方がよいでしょう。

色あせ

外壁が風雨や紫外線にさらされ続けると、塗料も色あせてきてしまいます。

塗膜を保護する樹脂が、風雨や紫外線によって劣化してしまうからです。

塗料に色あせが見られる場合は、塗膜の機能が低下している証拠でもあります。

防水性も徐々に失われていってしまいますから、色あせが見られた時も、そろそろ塗り替えの時期を示すサインと考えてください。

塗膜の剥がれ

塗料がさらに劣化すると、塗膜はいずれ剥がれてしまいます。

塗膜が剥がれると、その下の壁材が丸見えです。

つまり、何にも守られていないむき出しの状態になってしまうため、このまま放置しておくと、壁材は急速に腐食してしまいます。

なお、塗膜の剥がれを放置しすぎると、塗り直しでは対処できなくなることもあります。

壁材が腐食している場合は、壁材自体の交換など大がかりな工事が必要になってしまうので、注意しましょう。

コーキングの剥がれ

壁材と壁材の隙間には、コーキング材というものが充填されています。

外壁の気密性や防水性を高めるための重要な材料です。

長年風雨や紫外線にさらされているうちに、このコーキングも劣化し、やがて剥がれてしまいます。

コーキングが剥がれるということは、外壁の気密性や防水性も失われるということですので、壁材や建物内部にまで急速に劣化が進む危険な状態です。

コーキングが剥がれている時も、早急に補修工事を行いましょう。

なお、コーキングの耐用年数は5～10年と幅があります。

コーキングがすり減っていたりひび割れが生じたりしていないか、定期的にチェックして、剥がれの兆候が見られた時は早急に対処してください。

カビや藻などの発生

塗料の劣化によって外壁の防水性が低下すると、壁材が水分を吸い込んで、カビや藻などが発生しやすくなります。

カビや藻などが発生した時も、なるべく早めに塗り替えなどの対処をしましょう。

カビや藻は単に見た目が悪くなるだけでなく、繁殖して、建物内部までに劣化が進むこともあります。

なお、塗装のやり直しではなく、高圧洗浄機でカビや藻を洗い流そうとする人がいますが、高圧洗浄機の扱いには注意が必要です。

圧力が高すぎると、カビや藻だけでなく、壁材自体をも傷つけてしまう恐れがあります。

DIYで高圧洗浄する際は、くれぐれも圧力に注意してください。

錆びの発生

金属サイディングやトタンなどを壁材に使用している場合、風雨にさらされているうちに「錆び」という劣化現象が起こります。

金属製のものが錆びるのは当然ですが、注意しなければならないのが、金属でない材質にも錆びが移ってしまうことがあることです。

それ自体に錆びが発生するわけではありませんが、金属部の錆びが窓枠や手すりなどに移って、時間が経つほどに落ちにくくなってしまうことがあります。

早い段階であればスポンジで軽くこするだけでも落とせますので、金属製の壁材を使っている場合は錆びが発生していないか、その周囲も含めて定期的にチェックしましょう。

外壁に劣化症状が見られる時は、お気軽に八王子の塗創建までご相談ください。