ベランダは日光や雨風の影響を直接受けます。

また、土足で出入りすることもあるので、室内よりも劣化しやすいのは確実です。

しかし、ベランダの劣化を放置しておくわけにはいきません。

劣化によってひび割れでも生じようものなら、それはやがて大きな穴となり、雨漏りなどの深刻な被害をもたらすことがあるからです。

そんなことにならないためにも、「劣化してきたかな？」と思った時は早めに補修工事を行いましょう。

ベランダの防水機能の耐用年数

どのような方法で施行されたのかによっても変わりますが、ベランダ防水の寿命は10年から13年を目処に考えてください。

それ以上の耐用年数があるものもありますが、使用状況や気象条件等によって、劣化が早く進んでいる場合もあるものです。

そのため、耐用年数は参考程度に留め、10年程度を目安に補修工事を行いましょう。

もちろん、10年経過していないとしても、劣化症状が見られた時は早急な補修工事をおすすめします。

ベランダが劣化すると、表面のトップコートが硬化し、ひび割れを発生させます。

その状態で放置すると、ひび割れが全体に広がるとともに、トップコートの塗膜まで剥がれてしまいます。

塗膜が剥がれると、その下の防水層がむき出しです。

放置したまま、さらに防水層にまでダメージが加わり続けると、やがて防水機能は失われ、ベランダだけでなく、建物全体に広く被害が及ぶ恐れがあります。

そうならないように、小さなひび割れを見つけた時は、早急に補修工事を行いましょう。

ベランダのトップコートの種類

ベランダに用いられるトップコートには、主にウレタン系とポリエステル系の塗料があります。

ウレタン系の塗料は高い伸縮性が特徴です。

重ね塗りしやすいというメリットもあります。

ポリエステル系の塗料は、ウレタン系ほど伸縮性はないものの、耐久性に優れている点がメリットです。

ウレタン系であれ、ポリエステル系であれ、トップコートだけを補修するのは簡単です。

費用も安く収まるので、トップコートに硬化やひび割れが見られた時は、早めに修理業者にご相談ください。

ベランダの防水層の種類

トップコートだけの補修は簡単ですが、防水層までダメージが及んでいる場合、大がかりな補修工事が必要です。

ベランダの防水層に採用される施工法には、主に「FRP防水」「ウレタン防水」「シート防水」という3つがあります。

以下でそれぞれの特徴と、メリット・デメリットを確認しておきましょう。

FRP防水

「Fiber Reinforced Plastics」、つまり「繊維強化プラスチック」のことを略して「FRP」と呼びます。

プラスチックを用いた素材のなかでも特に耐水性や耐衝撃性に優れており、ベランダだけでなく、さまざまなシーンで防水層として使用されることの多い素材です。

FRPによる防水層のメリットとして、上記の耐水性や耐衝撃性のほかに、非常に軽量なことが挙げられます。

そのため、木造住宅や築年数を経た住宅にも施工しやすいのが特徴です。

摩擦にも強いため、上を歩き回るのことの多いベランダには特に向いています。

また、塗膜が固まるのが早いため、工事がすぐに完了することもメリットに数えられるでしょう。

一方、プラスチック素材の宿命として、紫外線に弱いというデメリットがあります。

トップコートを頻繁に塗り替えることが欠かせません。

また、伸縮性が低いため、木造のベランダだと、広さによっては木材の収縮のためにひび割れが生じやすくなることもあります。

ウレタン防水

ウレタン樹脂を液状にしたものを塗布することで、防水層を作る工法を指します。

ゴムのように弾性があるため、複雑な形の場所や狭いところにも隙間なく防水膜が作れるのがメリットです。

また、水分が逃しやすいために膨れにくく、雨が直接当たる屋上などにも適しています。

どんな下地でも見た目に美しく施工できるのがウレタン防水の大きなメリットでしょう。

余計な廃材を出さずに、既存の下地の良さを生かせます。

一方、ローラーやコテを使って行う工法であるため、クオリティー高くウレタン防水を仕上げるには、高度な技術が必要です。

職人の技術力によっては塗膜にムラができることがあります。

そうなると、その部分だけ早く劣化してしまい、ひび割れや破れなどが起こりやすくなることに注意が必要です。

塩化ビニールシート防水

塩化ビニール樹脂を用いたシートによる防水です。

すでにある防水材の上に、直接施工できます。

紫外線に強いため、直射日光の当たるバルコニーやベランダの防水層に適しているのがメリットです。

摩擦にも強く、上を歩き回っても簡単に劣化しないのが良いところでしょう。

一方、シートなので、平らな面でないと施工できないというデメリットがあります。

複雑な形のベランダや、エアコンの室外機が設置されているベランダだと、施工が難しいことがある点には注意しなければなりません。

いずれの工法を選ぶにせよ、ベランダ防水は技術力の高い業者を選ぶことが大切です。

八王子市でベランダ防水のことなら、塗創建におまかせください。