交換費用が大きく変わってしまう！雨樋交換の際の注意点。

雨樋（あまどい）は、屋根に落ちた雨水を効率的に地面へ排水し、建物の基礎や外壁を守るための大切な設備です。雨樋が機能しなくなれば、雨水が建物に直接かかり、外壁の劣化や基礎部分の腐食などの重大なトラブルにつながります。そのため、雨樋のメンテナンス、交換は非常に重要です。今回は、雨樋交換の際の注意点や、費用の違いについて解説します。

雨樋の種類と材質

雨樋の形状には、「丸型」「角型」「半円型」「U型」「デザイン樋」「隠し樋」など様々な種類があります。それぞれに特徴や適した用途があり、建物のやデザイン地域の気候条件、排水能力の必要性に応じて選ぶことが重要です。材質は主に、塩化ビニール、合成樹脂、ガルバリウム鋼板、銅、アルミニウム、ステンレスのように種類も豊富で、金額にも差があります。

主な雨樋メーカー

パナソニックの雨樋 …
タキロンシーアイの雨樋 …
デンカの雨樋 …
エスロンの雨樋 …
タニタハウジングウェアの雨樋 …

雨樋交換のタイミング

雨樋は外部に設置されているため、長年の使用や悪天候の影響で劣化します。以下のような兆候が見られたら、交換を検討するタイミングです。
雨漏りや水が溢れている雨樋が詰まったり破損したりすると、排水が正常に行われず、雨水が溢れて建物に流れていきます。これにより、外壁や基礎部分が劣化する可能性があるため、早めの交換が必要です。
雨樋の割れや歪み雨樋にひび割れや歪みが生じている場合、水が漏れてしまい、効果的に排水できなくなります。また、大きな、歪みは台風や大雨などで雨樋全体が崩れる原因にもなります。
サビや塗装の劣化特に金属製の雨樋はサビが発生しやすく、劣化が進むと雨水の排水機能が低下します。また、塗装が剥がれた状態を放置すると、耐久性も低下します。

雨樋交換の注意点

雨樋を交換する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらを踏まえ、長く使える高品質な雨樋を選定することができます。

ａ．正しい素材と形状の選定

雨樋には様々な素材や形状があります。どの雨樋を選ぶかによって、耐久性や見た目が変わるため、以下のポイントを考慮して選びましょう。
- 材質：塩化ビニル（PVC）は軽量でコストパフォーマンスに優れていますが、強い衝撃には弱いです。ガルバリウム鋼板やステンレス製の雨樋は耐久性が高く、錆びにくいですが、コストはやや高めです。
- 形状：丸樋や角樋など、建物のや雨量に応じてデザイン選択することが重要です。丸樋は和風やクラシックな建物に、角樋はモダンな建物に合います。
b. 地域の気候条件に合わせる

地域によって降雨量や風が強いため、地域の気候条件を考慮した雨樋選びが重要です。同様に、降雨量の多い地域では大容量の雨樋が必要となり、台風が多い地域では強風に耐えられる耐久性の高い素材が適しています。

c. メンテナンス性の確認

雨樋は定期的に掃除やメンテナンスが必要です。ゴミや葉っぱが溜まりにくい設計のものや、掃除がしやすい形状の雨樋を選ぶと、しばらくの間性能を高めることができます。

d. 業者選びのポイント

雨樋の交換作業は、専門の業者に依頼するのが一般的です。職人は各分野で繋がっている事も多く、専門業者でなくても、信頼できる職人に出会えた場合、相談すれば他業種の分野でも相談に乗ってくれます。塗創建にも雨樋や屋根、防水など、他分野の信頼できる職人さがいます。外壁塗装だけでなくともご相談ください。

雨樋交換の費用

雨樋の交換費用は、使用する素材や形状、建物の規模、工事の複雑さによって大きく異なります。以下は、雨樋交換にかかる一般的な費用の目安です。

ａ．素材によるコストの違い
- 塩化ビニール製雨樋：1メートル程度約1,000円～3,000円
  塩化ビニールは最も一般的でコストパフォーマンスが高い素材です。軽量で施工可能ですが、強度は金属製に劣ります。一般住宅で多く使用されています。されています。
- ガルバリウム鋼板製雨樋：1メートルあたり約3,000円～6,000円
  ガルバリウム鋼板は、耐久性とコストのバランスが取れた素材です。錆びにくく、見た目もスタイリッシュで、長期的な耐用年数を求める方に人気です。。
- ステンレス製雨樋：1メートル程度約4,000円～8,000円
  ステンレス製の雨樋は非常に強度が高く、錆びにくいため、特に海沿いや雨量の多い地域に適しています。耐用年数が長く、メンテナンスの手間が少ない点がメリットです。
- アルミ製雨樋：1メートルあたり約3,000円～5,000円
  アルミ製の雨樋は軽くて錆びにくい、デザイン性も高い素材です。価格はガルバリウムと同等ですが、住宅だけでなく商業施設やデザイン性を求められる建物にも使用されます。
b. 建物の規模や工事内容による費用の違い
- 一般的な戸建て住宅（30～40坪の場合）：
  約15万円～40万円
  住宅の大きさや使用する素材によって値段が変わります。比較的コストのかからない塩化ビニル製の雨樋を使用する場合、低予算で済みますが、耐久性のある金属製の雨樋にすると、費用が増加します。
- 大規模な住宅や商業施設：
  約50万円～100万円
  大規模な建物や複雑な設計の建物では、工事に手間がかかるため、費用が高くなります。特にデザイン性が重視される商業施設施設では、カスタムメイドの雨樋や特殊素材を使用することもあります。
c. その他の費用
- 足場代：10万円～30万円
  雨樋交換では、多くの場合足場を組む必要があります。特に2階建て以上の建物では足場の設置が必須であり、その費用が追加されます。
- 廃材処理費：1万円～3万円
  古い雨樋を廃止し、その廃材を処理する費用も発生します。業者によってはこの費用が見積りに含まれる場合もあります。

雨樋交換の際、一部の雨樋が廃盤となっている場合の注意

1. 廃盤とは？

**廃盤（はいばん）**とは、メーカーがその製品の製造や販売を中止すること。雨樋は長年使用されるため、特に古い住宅や築年数の経った建物では、現在は、製造されていない雨樋が使われていることがあります。廃盤になった雨樋は、新たに同じ部品を手に入れることが難しく、同じ形状やサイズのものが材料屋に在庫である可能性も少ない。

2. 自宅の雨樋が廃盤になっている場合の注意

部品交換が困難

廃盤となっている雨樋の場合、部分的な修理が困難です。例えば、破損している部分だけを交換しようとしても、同じ形状やサイズの部品がない、他の部分との接合がうまくいかない、結果として全体交換になります。

デザインや色の間違い

廃盤になった雨樋の色やデザインが、現在市場に出ているものとは異なる場合、新しい雨樋を部分的に交換すると、外観の統一性が崩れてしまいます。

まとめ

雨樋の交換は建物の保護に不可欠なメンテナンス作業です。交換の際には、適切な素材と形状を選び検討することが重要です。費用に関しても、代替え品は存在するのか、交換後の美観性、素材や工事内容、業者によって異なるため、事前に説明や見積もりを取ることをお勧めします。適切な雨樋選び、長期的なメンテナンスコストを抑えながら、安心して暮らせる住まいを維持しましょう。

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